東海道張交図会 伊場仙版 東海三 広重画

一枚に三ないし五宿を描き込んだシリーズで、風景ばかりでなく宿場の名物や風俗、伝説などを織り込んだいるのが特徴です。
沼津は駒です。愛鷹山には牧があって野生の馬が走っていました。これは鎌倉以前からいたらしいのですが、頼朝が愛鷹山に馬を放ったのが起源とされています。江戸時代には幕府もこれを庇護し、牧師の制度があったそうです。これには地元の有力者が務めており、毎年野生の馬を捕えて農耕などに利用していたようです。
ほかに、大磯:曽我兄弟の愛娼「お虎」が、小田原:外郎売り(薬)が、箱根:寄木細工が、三島は「伊豆の国」の海が描かれています。