東海道名所図会 原・愛鷹山不二眺望

副題に愛鷹山不二眺望とある。富士の頂は相変わらず画面を突き出ており、愛鷹山は珍しく険しい岩肌を露わにしている。山裾にひっそりとたたずむ家並が美しい。この辺り沼地ではなく田畑が広がっています。
街道にはこれまた相変わらず定飛脚の宰領が馬に乗ってゆきます。沼津から原にかけて、公用以外に馬を使うのは荷の多い飛脚くらいのものなのでしょうか。
歩いている人は皆旅人のようです。天秤に荷物を担ぐ行商風の人、荷物を背に担ぐ人、旅人の中には女の二人ずれもいます。街道に立ち並ぶ家並はどれも茶店でしょうか。
大きな並木の脇に縄手道があります。これは興国寺城へ続く道なのでしょうか。